面白い!新しい!を
カタチにすることを
考え続けていたい
松藤 慎治
取締役 商品統括本部長
人に対する真撃な姿勢〜「人員でなく人財を求めている」〜
前職は理系の会社で、黙々と業務を行う日々でしたが、もっと人に感謝し、感謝される人間になりたいという想いがあり、それが実現できる仕事をしたいと思い、接客の世界への転職を考え活動をしていました。
元々、KICHIRIは利用していたお店だったのでよく知っていました。帰りには自分達が見えなくなるまでお見送りをしてくれるおもてなしの姿勢に好感を持っていましたし、こんな人達と働けたら良いなと思いきちりに応募しました。
しかし当時、プロジェクトを抱えていたためすぐには転職できない状況で、その理由をお伝えしたところ、面接官から「問題ない」という返答をいただきました。
通常、中途採用であればすぐにでも入社してほしいという企業がほとんどだと思うのですが、その返事に驚き「何故ですか?」とお伺いしたところ、「当社は人員を求めているのではなく、人財をもとめているから君が納得してから来てほしい」というお話をいただき、ここだ!と思いきちりに決めました。
おもしろい!が原動力〜「好き」だから考え続ける〜
僕は「これ、面白い!」と思ってもらえることに喜びを感じていたからこそ、提案をすることが大好きでした。
入社後、八尾店で勤務をしていた時に店舗スタッフのシフトは紙で管理されており、都度都度の確認作業が不合理と考え、スマートフォンの無い時代に携帯webでシフト管理ができるツールを提案し、運用していました。
店長時代にもワークスケジュールをデータ化したり、発注書を簡易に作成できるツールを作成したりと誰かの役に立ちたいという思いで、一つずつ改善・解決するための提案をしてきました。
困っている状況があれば役に立ちたい、自分のできることで喜んでもらいたい。そんな気持ちがあったからこそ「考える」ということを常にしていたように思います。
そんな中、商品部で『購買部門』を作るという話があり、商品知識、物流知識がない中で、部署異動をすることなりました。
部署異動と同時に一括物流(商流・物流分離)のプロジェクトが立ち上がり、僕は当時人前で話すことが得意ではなかったのですが、プロジェクトをファシリテートする役を任され、自分にできること、考えられることを少しずつ積み重ねてきました。恐らく僕は「考える」ことが苦痛でも何でもなく、好きだからこそ続けてこれたのでしょう。
その結果「松藤に任せたら何とかなるんじゃないか」「松藤に言ったら返答が返ってくるんじゃないか」と思っていただけたことで現在のポジションを任せていただけているのではと思います。
新たなビジネスが生まれる瞬間に立ち会うまで。
きちりが積み上げてきた経営ノウハウを提供するプラットフォーム事業の中でも、僕達の部署では食材を主に取り扱っています。
様々な情報や物流を共有することで1社ではできないスケールメリットや知識を提供できるサービスです。
例えば、銀行は金利、ATM、ローン、手数料など様々なサービスで他社との差別化をしていますが、『お金の価値』はどの銀行でも同じものです。
そのお金を食材に置き換えたものが僕達のサービスです。
外食も同じく、内装、立地、サービス、料理などで他社と差別化をしていますが、『食材』は共通化できるものだと考えてます。
その共通化できる食材を「見える化」して、最安値で買う仕組みを構築することで、プラットフォームを利用いただく企業様とメリットを共有できるようにしています。また、業務の一部をアウトソーシングすることにより本部経費を削減するメリットもあります。
この取り組みは色んな可能性を秘めていることが魅力で、すでに会計や給与機能、IPOサポートなど事業化しているものもありますが、今後さらに採用機能、教育機能についてもサービス化できる日がそう遠くないかもしれません。
我々のこのサービスを同業他社様にもご活用いただき、今までやってきた取り組みを評価していただけることで、きちりのやってきたことが間違っていなかったと思えた時にはやりがいを感じますし、本来本部は直接の利益を生まない部署ですが、直接の利益を生む体制を作れたことで、より会社貢献に繋がった時には達成感を感じます。
この事業の規模が大きくなっていくことで、質の良い情報、取引先様が増えていきますので、更に進化できる可能性のある事業なのです。
ですので、僕達も事業の価値をユーザーの方々に感じ続けていただくためにも、「さらに一歩先」をいっておかねばと常々思っています。
例えば、今後の物流・仕入れについてはTPPの流れもあり、世の人々は関税削減により仕入のメリットがあるとお考えの方もいらっしゃるかと思いますが、全ての人や企業にとって恩恵があるかと言ったらそうじゃありません。モノの値段は需要と供給のバランス、海外産はそれに加えて為替で価格が決まりますので、全てが安くなるわけではないと考えてます。
そして一番の脅威は国産ブランドが手に入らなくなるかもしれないということです。何故かというと、関税がなくなることによって日本の付加価値のモノは輸出しやすくなり、海外に買い負けし、国内で手に入りづらくなるからです。
だとすれば我々にとって重要なことは「変化に対応するメニューを創りつづける」「先を見据えてやり続ける」ことが鍵になります。
このようにして、食材を安定供給し、会社として安定して収益を得るために、ピンチはチャンスととらえて、先入観や固定概念を無くし、何事にも積極的に取り組んでいこうと考えてます。
今後もプラットフォーム事業を拡大していくためにも様々な企業様と取り組みをし、優秀な人財を輩出していきたいです。
今までは僕達が創ってきたビジネスですが、新しく育てたメンバーが新たなビジネスを創っていく姿を是非この目で見たいですね。